ある日の夜の3人…

 

 ある日の夜のこと。

 

 この日は、Oさん、Hさん、Kさんの3人の泊まりの利用。

 夕食後、3人で食器拭きをしてくれ、そのあとは、3人ソファに座って、並んでテレビを見ている。

 天気予報が流れ、明日は全道的に晴れ、というニュース。

 

 「あら~晴れだね~」とOさん。

 「天気もいいし… 明日は帰れるかなぁ…」とKさん。

 Kさんは、月に数回泊まりを利用している。最近は泊まることにも以前よりは慣れた様子だけれど、それでもいつも、家にいる息子さんのこと、家のことが心配で、いつ帰れるのか…少しソワソワ。

 

 HさんがKさんに寄り添って、話しているよう。

 Hさん 「ばあちゃん、そんなに心配しないでも、息子さんは息子さんで自分の思うようにやってるから大丈夫。そんなに心配していたら、自分のここが苦しくなるよ」

 Kさん 「そうだよねぇ…。いくつになっても、子どもはかわいい。子どもが心配なんだ」

 Hさん 「そうだよねぇ。家の息子もさぁ…」とHさんの息子さんの話…

 

 いつの間にか、3人の間にはなんとなくホッとしているような、なんとなく温かな空気が流れている。

 

 私は、後片付けをしながら、3人の会話をそっと聞いている。

 

 あえてスタッフが中に入らなくても、3人の中で、なんとなく折り合いがついたり、お互いに労わり合って、時間が流れていく。

 集う人たちがいつしか仲間となっていく。優しく癒しあっているのだなぁ…。

 

 そんなことを感じた夜勤のひとときでした。

 

                         (ひなた所長 石崎 真美)