“ひなたの花植えしてやらんきゃ”

  ひなたは、登録定員24名。現在は、24名の方が登録しています。その中で、本人や家族の事情に合わせ、利用の時間や日数はみんな違います。週1回の通いの利用の方もいれば、毎日の訪問、毎日の通い、長期の泊まりを利用している方もいます。農家をしている家族も多く、農閑期・農繁期により、利用の時間や頻度が変わる方もいます。

 では、毎日利用したほうがお得?と考える場合もあるかもしれませんが、1日の定員、職員の人員も限られているため、必要な方に必要な分だけ・・・と、話し合いながら、見極めながら、シェアをするという感じで、利用方法について考えていきます。

 

 ほぼ毎日、通いを利用しているMさん。ひなたでは、他の方のお世話をしてくれたり、畑の事や裁縫や調理など、自分の得意なことや気がついたことをいろいろと動いてくれています。いろんな事情はある中でも、自分に置き換えてみると、“毎日通うのって、疲れるよなぁ”と、正直思います。そんなことも含め、先日、その方の家族と話をしている中で、「ばぁちゃん、朝にね、“ひなたの花植えしてやらんきゃならんから行くんだ”って言ってるんです」と教えてくれました。Mさんが、ひなたに来て、”私がやってやらんきゃ”と、思ってくれている、そんな言葉を聞いて、私は嬉しくなりました。

 行かされている・・・のではなく、今日も行ってやることがある、行って会いたい人がいる、話したいことがある、話を聞いてくれる人がいる、楽しいことがある・・・それぞれの自分自身の目的がもてる事業所でありたい、そんな風に関わっていきたい、と思っています。

 

 実は、今ではひなたの顔となった羊の『クッキー』も、ある利用者さんに世話をする役割を担ってもらって、ひなたに来る目的になったらいいな・・・と、ミーティングで話し合いを重ねたことから、数年前から飼うことになったのですよ。

 

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 少しづつ、行動すること。日々、向き合って、考えて、話し合うこと。花植えも畑も調理も・・・生活のあらゆる場面で、職員の作業にしてしまうのではなく、利用されている方が主体となって、動けるようにはどう関わっていったらよいかを考えています。そしてそれが、自宅で暮らし続けること・地域で暮らし続けることにつながっていけたらいいな、と考えています。

                          (ひなた所長 石崎真美)