このブログをご覧の皆さんは、「老人保健施設 ほの香」のある美瑛町が多くの野鳥を観察できる場所なのを御存じでしょうか?
町民のほとんどは関心を持たれていない様子ですが、町外の方は、プロのカメラマンから趣味で野鳥観察を行っている人まで、ここに訪れ、中には「こんなに素晴らしい所はない」とおっしゃる方もいます。
ちなみに、「ほの香」の中庭やエアコンの室外機付近でハクセキレイを見られることがあります。どうやら外敵のいない中庭で営巣しているようです。
【ハクセキレイ】
初夏の憩が森公園では、コムクドリを見ることができます。
写真のコムクドリは、キツツキの仲間のエゾアカゲラが作った穴を覗きに来たところです。
この後、エゾアカゲラに追い払われて逃げて行きました。
【コムクドリ】
次の写真は、とても小さな鳥のコサメビタキです。
夏季に美瑛町で繁殖して、冬季はユーラシア大陸南部、インドネシア、フィリピンへ南下し越冬します。
【コサメビタキ】
今年は3羽の雛が巣立っていきました。写真はそのうちの1羽です。
幼鳥の頃は警戒心も薄く、近くで見ることができましたが成鳥は、なかなか見られません。
【オオタカ】
筆者が一番好きな鳥はキツツキの仲間のエゾアカゲラです。
美瑛町では、よく見られる鳥です。
道を歩くとき木を突くような音が聞こえたら、よく目を凝らしてみてください。
この鳥がいるはずです。
【エゾアカゲラ】
そして、エゾアカゲラによく似た鳥ですが、美瑛町ではエゾオオアカゲラも見ることができます。しかし、個体数が少なく、滅多に見られる鳥ではありません。
エゾアカゲラに比べお腹が茶褐色で縞模様なのが特徴です。
【エゾオオアカゲラ】
次の写真はキツツキの仲間で北海道にしかいないヤマゲラです。
エゾアカゲラに比べ目がキリリとして精悍な顔つきです。
口箸の根元には黒いラインが入っていて実際より口が大きく見えます。
【ヤマゲラ】
同じくキツツキの仲間で、小さな鳥のコゲラです。
忍者のように、すばしっこくて見つけるのは難しい鳥です。
【コゲラ】
北海道の固有種の中で特に人気が高いのがシマエナガです。
あまりの可愛さに、「妖精」と言われ、ぬいぐるみが売られています。
この鳥も美瑛町で見ることができます。
【シマエナガ】
慈光園の近くの土手でよく見られるシジュウカラです。
土手を散歩する際は小鳥の鳴き声に注意してみてください。
この鳥がいます。
【シジュウカラ】
シジュウカラに似ている鳥ですが、ヒガラです。
シジュウカラはお腹に黒いラインがあり、その模様が「ネクタイに似ている」と言われていますが、ヒガラは咽のあたりが黒くなっており、その模様が「よだれかけ」と言われています。
【ヒガラ】
次の写真は、姿がカッコイイ、ゴジュウカラです。
黒いアイラインが特徴です。
この鳥は丸山公園や、憩が森公園でよく見られます。
名前の由来はよく分かっていないそうですが、「四十の次は五十」と面白半分に付けられた名前かもしれないとのことです。
【ゴジュウカラ】
北海道にしかいないハシブトガラです。
日本にはコガラという、ハシブトガラに似ている鳥もいます。
コガラと比較して嘴の中央が白っぽくなっているのがハシブトガラです。
この鳥も慈光園の近くの土手でよく見られます。
【ハシブトガラ】
次の写真は、お腹のオレンジ色が目立つアカハラです。
憩町で見つけました。夏季は美瑛町で過ごし、冬季は本州中部以西で越冬する鳥です。
【アカハラ】
「ぎゃー」という鳴き声が聞こえたら、近くにこの鳥がいます。
群れていたり単独でいたりします。
【ヒヨドリ】
筆者は、野鳥の様子を動画に撮って、たまに夜に眠れず退屈そうにしている利用者様がいた時に見ていただいています。
「こんなのつまらんわ」とお叱りを受けることもありますが、「可愛いね」と喜んでいただける方もいます。
利用者様が暮らしている美瑛町は自然が豊かな町なのだという事を思い出していただけたらなと願っています。
施設介護支援係 村田 直樹